今注目の中小企業向け入退室管理「Akerun」と「カギカン」を様々な項目で比較してみました。
提供会社の比較
最初に「Akerun」と「カギカン」を提供する会社を比較してみます。
比較項目 | Akerun | カギカン |
---|---|---|
運営会社 | フォトシンス | Qrio |
設立 | 2014年9月1日 | 2014年12月12日 |
リリース日 | 2016年夏 | 2017年夏 |
導入企業例 | Yahoo!、Airasiaなど | ストロボライト、カリーグスなど |
それぞれ設立してから日の浅いベンチャー企業ですが、ベンチャーキャピタルなどから融資を募り、大きな資本を持っています。
Qrioは2017年の夏に中小企業向けの入退室管理システムの提供をスタートしたばかりですが、もともと両社とも家庭用のスマートロックを提供しており、その経験を活かしたサービス展開をしています。
Akerunの方が提供が早かったので導入事例も豊富でYahoo!社のような大手企業から、中小企業まで多くの企業で導入されています。
また、Akerunの導入実績は通常の自社オフィスへの導入だけではありません。
例えばシェアオフィス最大手のオークハウスは、自社が管理するシェアハウスにAkerunを導入することで、入居者の交流を活性化させるようなことを行っています。
料金の比較
続いて「Akerun」「カギカン」を導入するために必要な料金や契約期間について比較し てみました。
比較項目 | Akerun | カギカン |
---|---|---|
取付工事 | 不要 | 不要 |
原状回復工事 | 不要 | 不要 |
初期費用 | 無料 | 無料 |
契約期間 | 1ヶ月毎 | 不明 |
「Akerun」「カギカン」どちらも初期導入コストはゼロ円で導入することができます。
ただ貼り付けるだけで設置することができますので、取り付けるための工事を必要とせず、原状回復のための工事も必要としません。
どちらも、導入するのに必要な費用は毎月固定で発生する月額費用のみです。
解錠方法の比較
続いて、入退室管理システムの主な機能の1つである解錠方法を比較します。
解錠方法は実際に入退室管理システムを導入した後の使い勝手(従業員の満足度)を左右する機能となります。
実際に導入した場合にどんな解錠方法を使用できると使いやすいそうなのかをイメージして、その解錠方法を選べる入退室管理システムを選ぶことが重要です。
比較項目 | Akerun | カギカン |
---|---|---|
オートロック | ドアがしまった瞬間に施錠 | 解錠の1分後に施錠 |
リモート開閉 | 可能 | 可能 |
スマホでの解錠 | 可能 | 可能 |
アプリでの解錠 | 可能 | 不可 |
ブラウザでの解錠 | 可能 | 可能 |
ICカードでの解錠 | 可能 | 不可 |
手動での解錠 | 可能 | 不明 |
開閉時間 | 約1秒 | 約5秒 |
オートロックやリモート開閉、スマホからの解錠はどちらも当然可能ですが、解錠方法では、Akerunの方が選択肢が多い結果となりました。
特にICカードでの解錠可否は重要なポイントだと思います。
スマホで開錠する場合は解錠のたびにいちいちスマホを取り出す手間がありますし、常にスマホを持ち運ぶ必要があります。
ICカードで解錠できるのであれば、既に持っているSuicaなど交通系ICカードなどでも開錠することができるようなりますし、常にカードケースを首から下げておけば鍵を忘れてオフィス外に出て、入れなくなるようなこともありません。
また、実は手動で解錠できるというのも使い勝手を左右する重要な機能です。
仮に時間帯を指定せずに常にオートロック機能を作動させておく場合、オフィスの内側から出るときにも鍵の解錠が必要になります。
オフィスの外に出るときにも毎回スマホなどで解錠するのは正直面倒だと思います。
Akerunの場合は、本体のボタンを押すだけで解錠するできる機能を備えていますので、外に出るときのみ、ボタンで解錠できるようにするなど、非常に柔軟な設定が可能です。
鍵の管理機能の比較
続いて鍵の管理機能の比較です。
比較項目 | Akerun | カギカン |
---|---|---|
専用管理画面 | あり | あり |
入退室履歴 | ◯入退室の記録が可能 | △ドアの開閉履歴のみ |
履歴のCSVダウンロード | 可能 | 可能 |
部署ごとの管理 | 可能 | 可能 |
鍵の有効期限設定 | 可能 | 可能 |
曜日の指定 | 可能 | 可能 |
時間帯の指定 | 可能 | 可能 |
CSVによる一括編集 | 可能 | 不明 |
サポート時間 | 24時間 | 平日9時~18時 |
ここでは特に大きな差は見られませんでした。
解錠権限を管理する機能についてはどちらも基本的な機能を備えています。
特定の時間帯、日付、曜日のみ鍵の解錠権限を与えたり、各部署ごとに管理するなど、柔軟な管理が可能です。
私はAkerunの管理画面を操作したことがありますが、カギカンの管理画面は見たこともありませんのでカギカンの管理画面の使いやすさは正直わからないのですが、Akerunの管理画面は元々システム部が存在しないような中小企業でも導入できるように誰でも簡単に操作できるデザイン設計がされているので、とても簡単に合鍵発行ができました。
また、カギカンにも同様な機能が恐らくあると思うのですが、Akerunは鍵の権限の編集や追加をCSVで一括編集できますので、管理する鍵が増えてきても効率的に管理することが可能です。
また、Akerunは24時間サポートなので何かあってもすぐにサポートを受けられるということも嬉しい点です。
その他項目の比較
最後に、その他重要な項目を比較します。
比較項目 | Akerun | カギカン |
---|---|---|
セキュリティ | 高度な暗号化技術や第三者機関によるセキュリティ診断、ユーザーによる二段階認証 | 恐らく高度なセキュリティ体制 |
API連携 | 可能 | 不明 |
iOS初期設定 | 対応 | 未対応 |
セキュリティについてはAkerunは問題なく高度なセキュリティ体制です。
カギカンではセキュリティについて公式サイトで触れられていませんでしたが、Qrioという家庭用のスマートロックと同じセキュリティ体制なのであれば、安全性の高い通信を行っていますので問題ないかと思います。
API連携については、必要な人と、必要じゃない人と、はっきりと分かれる項目ですので、
API連携によって更なる効率化、もしくはサービスの付加価値を上げたいという人はAkerunを使用したほうが良いかと思われます。
またクラウド勤怠管理システムとのサービス連携で入退室情報を自動で勤怠の打刻情報として記録することができます。
労務管理の工数を大幅に削除することが可能です。
どっちを選ぶべき?比較のまとめ
いろんな項目で比較してまいりましたが、結局どちらを選ぶのが良いのでしょうか?
まず、実際に入退室管理システムを利用する従業員の満足度で考えると、Akerunの方が様々な解錠方法がありますので、使い勝手がよいサービスだと思います。
特にICカードで解錠できるかどうか、この点が大きいと思います。
また、Akerunは使い勝手の良さだけでなく、法人に必要な入退室の履歴の記録ができたり、勤怠管理システムとの連携を強化していたりなど、機能が充実しています。
実際にどちらが良いのか比較する際は、それぞれのサービスについて詳細を知る必要があると思いますので、気になる人はどちらもまずは資料請求してみることをおすすめします。